第237章 まさか彼女に拾われるとは

橘凛はスマホを握りしめたまま、ベッドに上半身を起こしてヘッドボードに背を預けた。

脳裏で急速に記憶が巻き戻される。

そうだ。確かに一ヶ月ほど前、橘家の別荘で一時的に使っていた部屋で、ジュエリーデザインのラフを何枚か描いた覚えがある。その中に、ルビーのブレスレットの初稿があった。

当時の出来に満足できず、くしゃくしゃに丸めて部屋のゴミ箱に捨てたのだ。

その後すぐに大学へ戻り、さらにY国でのコンクール準備に追われていた……まさか、あの捨てたはずの画稿を、橘美姫が拾ったというのか?

執念深く、常に凛の粗探しをしている美姫の性格なら、こっそり部屋に忍び込んでゴミ箱を漁るくらいのこと、平気で...

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